マンション購入経験者100名に実施したアンケートでは、約2割の方が「階数選びに何らかの後悔がある」と回答しました。
「庭付き1階は思った以上に管理が大変だった」「高層階は眺めがいいけど災害時が心配」など、購入前には見えなかった“リアルな暮らしのギャップ”が浮き彫りに。
階数は暮らしの快適さや安全性に直結する大事な要素。
この記事では、アンケート結果と体験談をもとに、階数選びで後悔しないために確認しておきたい5つの視点をご紹介します。
これからマンション購入を検討する方は、ぜひ“将来を見据えた選び方”のヒントにしてください。
階数選びで後悔した人は意外と多い?【アンケート結果】
マンション購入経験者100名を対象に実施したアンケートによると、「階数選びに後悔がある」と答えた人は全体の19%と言う結果に。購入当初は気づかなかったものの、実際に住んでみて初めて感じた“暮らしのギャップ”が明らかになりました。
購入経験者100名のリアルな声
「マンション購入時、階数は何となくで選んでしまった」という声は意外と多く、住んでから気づく不便さやストレスを感じている方も。
アンケートには、次のようなリアルな声が寄せられました:
- 「3階だと虫が入ってきやすく、駆除に苦労している」
- 「向かいの家からの視線が気になり、カーテンを開けられない」
- 「子どもの声が遊び場から響いてきてうるさいと感じることがある」
- 「買い物帰りにエレベーターを待つのがストレス」
住んでみないと分からない“階数選びの落とし穴”は多く、マンション選びで後悔しないためには、実体験に基づく情報が重要です。
後悔した理由TOP5(例:防犯・暑さ・虫・騒音・移動)
アンケートに寄せられた「後悔の内容」を分析すると、以下のような共通点が浮かび上がりました:
- 虫の侵入(特に低層階)
- 近隣住戸や外からの騒音
- 視線によるプライバシーの問題
- エレベーターの混雑・時間的ストレス
- 災害時の不安(停電・水圧)
こうした後悔の多くは、「事前にシミュレーションしておけば防げた可能性が高い」と言えます。
「満足している階数」の共通点とは?
逆に「この階数で良かった!」という満足の声には、以下のような傾向がありました:
- 防犯性が高い/安心感がある(中〜高層階)
- 音や騒音が少なく、快適に暮らせる
- 眺望が良く、開放感がある
- エレベーター・階段の利便性が良い(中層階)
「高すぎず低すぎず」の中層階を選んだ人の満足度が比較的高く、“生活動線”と“プライバシーの確保”が満足度に大きく影響しているとわかりました。
後悔しないために重視すべき5つの視点【マンション階数選び】
マンションの階数選びで失敗しないためには、「住んでからの生活」をしっかりイメージすることが大切です。以下の5つの観点を意識すれば、将来的な後悔を大幅に減らすことができます。
生活動線と移動のしやすさ(エレベーター・階段・買い物動線)
買い物帰りの荷物が多い日や、ベビーカーを使う子育て家庭では、エレベーターの待ち時間や階段の上り下りが想像以上の負担になります。
特に高層階では朝夕のラッシュ時にエレベーターが混み合い、出勤・通学に影響するケースも。
中層階(3〜6階)は、「階段でも上り下りできる」「エレベーターも使える」バランスの良い選択肢です。
日当たりと風通し(階数による環境の違い)
「高層階は風通しと眺望が良い」という声は多い一方で、方角や周囲の建物の影響も受けやすくなります。また、1〜2階はどうしても日当たりが悪くなりがちで、冬場は室内が冷えやすいというデメリットも。
「南向き × 中層以上」がもっともバランスが良いと感じる方が多く、日照・通風・眺望はセットで考えることが大切です。
防犯性とプライバシー(1階vs中層階vs上層階)
特に女性の一人暮らしや小さなお子さんがいる家庭では、防犯面は大きな選定基準になります。
1階は空き巣や不審者の侵入リスクが懸念される一方で、「専用庭がある」などのメリットも。
また、低層階では外からの視線や通行人の声が気になるという声もありました。プライバシー性重視なら中〜高層階が安心です。
騒音・生活音の影響(子育て・隣室・上下階)
子育て中は「子どもの足音を気にして神経質になる」といった声も少なくありません。また、道路やゴミ集積所が近い1階では、車の音やにおいが気になるという声も。
一方、高層階でも強風時の窓の音やエレベーター機械音が気になるという人もおり、「どこに住むか」だけでなく“どの部屋位置か”も大事な要素になります。
災害リスク・停電時の不安(災害時の移動・エレベーター問題)
地震や停電など非常時には、高層階からの避難が難しくなるという問題があります。
特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、階段を使った避難の難しさが後悔ポイントに。
また、停電時には給水設備やエレベーターが停止するリスクもあり、「災害時の生活をシミュレーションしておく」ことが重要です。
この5つの観点をチェックリストとして活用すれば、マンション購入時の階数選びで後悔するリスクをぐっと減らせます。
階数ごとのメリット・デメリットまとめ【ライフスタイル別に徹底比較】
マンションの階数にはそれぞれに明確なメリット・デメリットがあり、自分のライフスタイルに合った選び方をすることが大切です。以下に「1階」「中層階(2〜6階程度)」「高層階(7階以上)」の特徴を比較表で整理しました。
1階・中層階・高層階の比較表
階数 | メリット | デメリット |
---|---|---|
1階 | ・階段・エレベーター不要 ・庭やテラス付きあり ・小さな子どもの移動がラク |
・防犯面の不安 ・虫の侵入が多い ・日当たりや風通しがやや劣る |
中層階(2〜6階) | ・移動のしやすさと眺望のバランス◎ ・災害時も避難しやすい ・エレベーター待ちが少ない |
・上層階より眺望に劣る場合あり ・階段の上り下りはやや負担 |
高層階(7階以上) | ・眺望・日当たり・風通しが良好 ・外の騒音が少ない ・プライバシー性が高い |
・停電・災害時の避難が大変 ・エレベーター渋滞の可能性 ・夏場は暑さを感じやすい |
ライフスタイル別「おすすめ階数」
「どの階が良いか?」は万人共通ではなく、家族構成・ライフステージ・価値観によって最適解が変わります。階数の印象だけで判断せず、「自分たちの暮らし方」に照らして選ぶことが、満足度の高い住まい選びにつながります。
実際の購入者が語る「階数選びのリアル」【体験談あり】
アンケートに寄せられた自由記述からは、実際に暮らしてみてわかった“階数選びの盲点や、“選んでよかったと感じたポイント”が多数寄せられました。購入前に気づきにくいリアルな声をご紹介します。
「庭に憧れて1階にしたけど、草むしりが大変だった」
「以前住んでいたアパートには庭がなく、マンションでも“庭付き”という点に憧れて1階を選びました。実際に住んでみると、子どもを外に出しやすいというメリットはありましたが、雑草の手入れや虫対策が想像以上に大変…。防犯面も少し気になる場面があり、2〜3階くらいがちょうどよかったかもと感じています。」
「最上階は景色が最高だけど、夏は暑くて電気代がかさむ」
「高層階の眺望に惹かれて最上階を購入。確かに景色は素晴らしく、騒音も少なく快適でした。ただし、夏場は直射日光で室内温度が上がりやすく、冷房費がかなり高くなりました。遮熱カーテンや断熱対策は必須ですね。」
「2〜3階が一番バランス良かったという声も多数」
「実際に住んでみて“2階で正解だった”と思っています。エレベーターが混んでいても階段で行き来できるし、上の階からの足音も気にならず、虫や防犯の心配も少ない。小さい子どもがいる我が家にはベストでした。」
このように、購入者の体験談からも「階数による暮らしの違い」が鮮明に見えてきます。
【チェックリスト付き】後悔しない階数選びのポイント
マンション購入において「階数」は暮らしやすさを左右する重要な要素です。アンケート結果でも「もっと慎重に考えるべきだった」「生活スタイルと合わなかった」という声が多数見られました。
そこでここでは、階数選びで後悔しないために確認しておきたい5つのチェックポイントを紹介します。購入前にご自身のライフスタイルと照らし合わせながら、後悔のない選択を目指しましょう。
✅ チェック①:エレベーターに頼らない生活は可能?
✅ チェック②:日当たり・風通しはどの階数がベスト?
✅ チェック③:防犯やプライバシーの確保は十分か?
✅ チェック④:音の影響はどこまで気になる?
✅ チェック⑤:10年後も今の生活スタイルは続いているか?
10年後も納得できる階数選びを
マンションの階数選びは、日々の暮らしに密接に関わるだけでなく、将来のライフスタイル変化にも影響を与える重要な判断です。
アンケートでは、「騒音が想像以上だった」「庭付きに憧れて1階にしたけど手入れが大変だった」「高層階は災害時に不安」など、購入後に気づいたギャップが多く寄せられました。
一方で、満足している方々の多くは、自分たちの生活動線や価値観をしっかりと見極めた上で階数を選んでいます。
大切なのは、「人気の階」や「資産価値」だけでなく、自分や家族にとっての“暮らしやすさ”を軸に選ぶこと。将来の子育て・老後・売却時のことまで想定し、納得できる判断をしましょう。
記事内のチェックリストを活用しながら、あなたにぴったりの階数選びを進めてみてください。
“10年後も満足できるマイホーム”を実現するための第一歩です。
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